どうして倒産させないのか:スコット・マイナード

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が、コロナ・ショックでの対応で起こりうるモラル・ハザードを心配している。


株式公開している航空会社は米国では大きな政治的論争になる。
過去10年間、金融危機の後、航空会社は50億ドル相当の自社株買いを行ってきた。
今、彼らは約500億ドル相当の救済を願い出ている。

マイナード氏がBloombergで、コロナ・ショックにかかわる民間企業救済についてコメントした。
同氏はこれまでTARPなど対応策の実施を主張してきた。
一方で、そうした対応策の中で起こるであろう大論争を「政治的悪夢」と称している。

リーマン危機後の金融機関・大企業救済でも、強い反対の世論があった。
とりわけ住宅バブルの中で暴利を貪った金融機関の救済は凄まじい反対を浴びた。
それが2011年の「ウォール街を占拠せよ」デモにつながった。
そこで生じた社会の亀裂はいまだに米社会を蝕んでいる。

マイナード氏は、そうした反対の声が今回も起こると予想し、反対者の声を代弁する。

『どうしてこれら企業を単純に倒産させないのか。』
現実には倒産、チャプター11、再編では航空会社は操業を続ける。
飛行機に乗れなくなるわけではない。

今回の場合、航空会社などコロナ・ショックによる打撃を受けている産業に罪はない。
それでも、従業員でなく企業や高給取りを助けるようなら、同様の反対が起こるのかもしれない。

マイナード氏は、今回責任を負うべき人がいると指摘する。

私は資本家を自認しているが、リスクに対してリターンを得ている人たちに実際にリスクを負わせるべきで、政府に救済させるべきでない状況だ。・・・
これは、1930年以来金融システム内で積み上がってきたモラル・ハザードの問題だ。

確かに企業にかかわる法的枠組みを考えれば、責任を負うべきは企業であり、そのオーナーである投資家であるべきだ。
しかし、一方で、破綻させずに救うべき企業も多く存在するだろう。
マイナード氏は何を考えているのか。
同氏は前日、米財務省と行政管理予算局に対して行った提案の内容を明かしている。

「もしも本当にボーイングのような、ある産業・企業が米経済にとって不可欠と考えるなら、債務保証は行ってよいと奨めてきた。
しかし、債務者はそのための保証料を払わないといけない。
商業銀行からL/C発行を受ける時と同じだけ払わないといけない。
それに加え、政府は企業の(発行済み株式の)20%分のワラントを取得すべきだ。」

もはやこれは《救済》ではない。
民間のターンアラウンド・ファンドなみのシビアな契約スキームだ。
政府を投資家とみなし、民間並みのリターンを確保するよう求めている。

マイナード氏は、自助・自立を徹底する資本主義を求めている。
良い面も悪い面もあろうが、古き良き共和党的な考え方だ。
同氏は、現実を直視すべきと話す。

企業が米政府にディストレスト投資家の位置に立ってほしいと願っている。
企業はそう考えないといけない。
そして、この危機の負担を負う納税者がアップサイドをとれるよう、取引を構成しなければいけない。


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